こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
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問題36 次のうち、障害者福祉に関する法律の内容として、正しいものを1つ選びなさい。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に精神障害者雇用を義務づけている。
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では、知的障害者福祉施策も包含している。
- 「障害者総合支援法」では、対象としている障害者は18歳以上の者である。
- 「障害者虐待防止法」では、社会的障壁による権利侵害の防止を目的としている。
- 「障害者差別解消法」では、民間企業に社会的障壁の除去の実施についての合理的配慮を義務づけている。
(注)1 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
(注)2 「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
(注)3 「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。
設問について
障害者福祉に関する法律に関する理解が問われる問題。
各選択肢について
選択肢1:障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に精神障害者雇用を義務づけている。
×
(対象障害者の雇用に関する事業主の責務)
障害者雇用促進法
第三十七条 全て事業主は、対象障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、適当な雇用の場を与える共同の責務を有するものであつて、進んで対象障害者の雇入れに努めなければならない。
2 この章、第八十六条第二号及び附則第三条から第六条までにおいて「対象障害者」とは、身体障害者、知的障害者又は精神障害者(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和二十五年法律第百二十三号)第四十五条第二項の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているものに限る。第三節及び第七十九条第一項を除き、以下同じ。)をいう。
選択肢2:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では、知的障害者福祉施策も包含している。
×
知的障害者福祉施策は主に知的障害者福祉法・障害者総合支援法による。
選択肢3:「障害者総合支援法」では、対象としている障害者は18歳以上の者である。
〇
(定義)
障害者総合支援法
第四条 この法律において「障害者」とは、身体障害者福祉法第四条に規定する身体障害者、知的障害者福祉法にいう知的障害者のうち十八歳以上である者及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第五条第一項に規定する精神障害者(発達障害者支援法(平成十六年法律第百六十七号)第二条第二項に規定する発達障害者を含み、知的障害者福祉法にいう知的障害者を除く。以下「精神障害者」という。)のうち十八歳以上である者並びに治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が主務大臣が定める程度である者であって十八歳以上であるものをいう。
選択肢4:「障害者虐待防止法」では、社会的障壁による権利侵害の防止を目的としている。
×
(目的)
障害者虐待防止法
第一条 この法律は、障害者に対する虐待が障害者の尊厳を害するものであり、障害者の自立及び社会参加にとって障害者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等に鑑み、障害者に対する虐待の禁止、障害者虐待の予防及び早期発見その他の障害者虐待の防止等に関する国等の責務、障害者虐待を受けた障害者に対する保護及び自立の支援のための措置、養護者の負担の軽減を図ること等の養護者に対する養護者による障害者虐待の防止に資する支援(以下「養護者に対する支援」という。)のための措置等を定めることにより、障害者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって障害者の権利利益の擁護に資することを目的とする。
選択肢5:「障害者差別解消法」では、民間企業に社会的障壁の除去の実施についての合理的配慮を義務づけている。
×
ただし、現在「努力義務」となっている事業者の「合理的配慮の提供」は障害者差別解消法の一部改正(令和3年6月4日)に伴い、令和6年4月1日から「義務」となる。
(社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮に関する環境の整備)
障害者差別解消法
第五条 行政機関等及び事業者は、社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮を的確に行うため、自ら設置する施設の構造の改善及び設備の整備、関係職員に対する研修その他の必要な環境の整備に努めなければならない。
正答
3(「障害者総合支援法」では、対象としている障害者は18歳以上の者である。)