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合格レポート付き!〈レポート課題8〉精神疾患とその治療②|精神保健福祉士養成課程通信科

勉強するウサギのイラスト

こんにちは、ブジカエルです。

2023年2月に社会福祉士国家試験に合格したので、2023年3月に精神保健福祉士養成短期コースに申し込みました。

その学習についての記録です。

この記事では、精神保健福祉士養成課程通信科(短期)の、8つめのレポート課題の作成過程についてまとめます。

目次

レポート作成の準備

今回も、社会福祉士の養成課程で学ぶ際に考えた、合格するレポートの書き方を活用しつつ進めます。

テーマ分析

今回のレポート課題、テーマはこれ。

「精神疾患の治療について教科書(テキスト)の内容をまとめ、精神保健福祉士の関わりかたについて持論を展開しなさい。」(800字~1200字以内)

第2期に入ってレポート課題のレベルが急に上がったような・・。

今回のレポートで書くべきことは、
精神疾患の治療について、
・テキストの内容をまとめる
・精神保健福祉士の関わり方についての持論

要件としては、
・精神疾患の治療について端的に的確にまとめる
・精神保健福祉士の理念や業務を理解した上で、目の前のクライエントと真摯に向き合い、根拠に基づき自身できちんと考えて支援を行える精神保健福祉士にこの人はなれるのではないかと思わせる持論

以上の2点をレポートに書けると、及第点はもらえるのではないかと。

材料を集める

中央法規の当該科目のテキスト(第2版)では、主に以下の箇所を使います。多分。

  • 第5章 精神疾患の治療
  • 第6章 精神科医療機関の治療構造および専門病棟
  • 第7章 精神科治療における人権擁護
  • 第8章 精神医療と福祉および関連機関との間の連携の重要性

テキストではp213~352と140ページにわたります。
どの部分をレポートに盛り込むのか、その選択がかなり重要。

目次を作る

レポートのテーマをそのまま使って、以下の構成とします。
見出しを付けるかどうかは後で考えます。

  • 精神疾患の治療
  • 精神疾患の治療への精神保健福祉士の関わり方について持論

8/7、一応できたので温めます。

合格レポート

提出して、合格となったレポートを掲載します。
ご参考になれば幸いです。
丸写しはダメですよ。

 精神疾患の治療は、精神疾患の生物学的な側面・心理学的な側面・社会学的な側面を考慮して行われる。診療は外来・在宅・入院に分けられ、基本は外来診療である。
 生物学的な側面からの働きかけとしては、薬物療法がその主なものとなる。脳の精神機能に働きかけ、障害された精神機能を改善させることを目的とする。その他、現在も行われる身体療法として電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激療法、断眠療法、光照射療法等がある。
 心理学的な側面からの働きかけとしては精神療法があり、支持的精神療法、洞察的精神療法等様々な技法が開発されている。
 精神科リハビリテーションにおいては心理社会的な側面からのアプローチが重要であり、障害を持ちつつも自立した生活をおくれるようにするための支援を行う。
 精神疾患の治療において薬物療法の役割は大きく、精神科臨床に不可欠と言えるが、薬物療法と心理社会的療法を組み合わせた治療法は、それぞれ単独の治療よりも有効とされる。従って、精神疾患の治療においては、臨床症状のみを切り離して行うのではなく、精神症状によって引き起こされる心理的影響の改善や、家庭生活・社会生活機能の回復においても目標を設定するなど、クライエントの全体を対象に行われることが理想である。
 次に、精神疾患の治療への精神保健福祉士の関わり方について持論を述べる。
 精神保健福祉士がクライエントに関わる際には、相談援助の価値と理念を常に念頭に置く必要があり、精神疾患の治療についても同様である。特に、精神保健福祉士の倫理綱領の倫理原則1(1)「クライエントの基本的人権を尊重し、個人としての尊厳、法の下の平等、健康で文化的な生活を営む権利を擁護する」ことと、(2)「クライエントの自己決定を尊重し、その自己実現に向けて援助する」ことは、精神保健福祉士が貫くべき価値・理念として重要である。これらの価値・理念を業務の中で貫くために、自分の業務がそれらに沿っているか日常的に点検すること、関連する理論や事例を継続して学び、現場で意図的に実践していくことが必須であると考える。
 精神疾患の治療において、チーム内の上下関係や役割関係等によりこれらの価値・理念を貫けなくなることや、他の専門職と衝突することが考えられる。他職種の専門性を理解し尊重した上で、自らの専門性を発揮しクライエント中心の業務を行えるように、連携や協働についての知見も高め、意図的に実践し、経験と学びを積み重ねていきたい。

講師講評

 本教科のレポートを拝見させていただいたところその多くが「精神疾患の治療について教科書をまとめ、精神保健福祉士の関わり方について持論を展開しなさい」というテーマに沿った内容であった印象です。その一方で精神疾患の治療について記載されておられぬ方、精神保健福祉士と治療の関係についてもう少し詳細に理解をしていただきたい方が散見されました。
 精神疾患の治療については、「精神医学」と名のついた医学書に詳細が書かれていますが、他の病変と同様、総論として精神医学の成り立ち、歴史、精神疾患の分類と診断(診断法)、診断するために必要な症状、検査法なども記されています。症状を踏まえて診断、さらにはその症状を改善すべく治療を行うことになります。この症状を理解するために重要なのが“正常”についての理解です。この正常を知ることが異常であるという診断、判断の根拠となります。治療学、治療法においてはその症状を消退、解消し、社会生活を送る上で支障のない状態にすることが最大の目的です。治療法は疾患ごとにその成り立ちが異なることもあり精神疾患ごとに違うことになります。ただ、今回本テーマで求めているのは精神疾患ごとの治療法ではなく、総論としての精神疾患に対する治療について大別し、その中で精神保健福祉士が関与する(関与できる)治療法(分野)について述べていただければ十分です。
 精神疾患の治療は長い年月の加療とリハビリが必要な場合が少なくないと思います。患者さん本人およびそのご家族にとって、ゴールが遠いと感じ、治療が中断されることも多いと思います。治療を続けることが社会生活を送る上での障害と感じられる患者さんが少なくないと思われます。そうした患者さんの生活に目を向け、心や生活を支え共に生きるというスタンスを持ち続けていただきたいと思います。  
精神保健福祉士は社会福祉士に比べ、若干医療サイド寄りのスタンスを要求されることもあるかと思われます。精神保健福祉士は精神科リハビリテーションの分野で重責を担いますがそれは精神疾患治療としてのリハビリテーションとは一線を画すという曖昧な一面を持ちます。一般にリハビリテーションは治療としてのリハビリテーションを指し、医師の指示の下に行われると思います。精神保健福祉士は医師の医業における人権侵害に抵抗する面があり、「医師の指導は受けるが指示は受けない」という点が強調された条文となっています。こうした経緯から今回も医療としての精神科リハビリテーションと精神保健福祉士が関わる福祉としてのリハビリテーションの違いをご理解していただきたく出題いたしました。
精神疾患患者さん、精神障害者の治療、ことに薬物治療においてはその副作用ゆえに社会生活を送りにくくなる場合も見られると思います。薬物の作用、副作用について知ることが患者さんの生活を保持するうえで不可避な場合もあります。そのような場合は医師や看護師と連携しさらに精神保健福祉士自らが精神科の治療薬を理解すると良いと思います。医師や看護師のようにすべてを知る必要は無いでしょうが、専門書(※)を手元に置いておく程度のことをされると良いと思います。医療関係者と密接な立ち位置が求められる精神保健福祉士ですが基本はソーシャルワーカーです。これまで培われた知識と経験も駆使して精神障害者の社会復帰に寄与していただければ幸いです。
※ こころの治療薬ハンドブック 星和書店(一例)

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この記事を書いた人

このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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