こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月に社会福祉士国家試験に合格したので、2023年3月に精神保健福祉士養成短期コースに申し込みました。
その学習についての記録です。
この記事では、スクーリングの7日目、精神障害者の生活支援システムについて。
レポートの課題を確認
先に、スクーリング7日目のレポート課題を確認しておきます。
課題は、動画を見たうえで、自分の目指していきたい精神保健福祉士としての課題点に触れながら感想を1,000字で記載するというもの。
全部見終えてから1000文字書くのは大変そうなので、動画を視聴しながら、頭に浮かぶことを随時メモしていきます。
箇条書きでOK。
講義の後で、この箇条書きを整理+足したり引いたりすれば、レポートの出来上がり。
講義の内容
1コマ目
- 自己紹介(講師は福田潤也さん:臨床心理士、精神保健福祉士、1級キャリアコンサルティング技能士、公認心理師)
- 生活に支障があるかどうか
- 医学モデルよりも社会モデルで
- 個人と環境の相互作用に着目
- ICFの概念
- 自己研鑽の方向性ー人と社会のどちらにも働きかける
- 精神保健福祉士自身も社会システムの一部である
- 自分の言動がクライエントや家族に与える影響を自覚する
- 対等、フラットな関係・感覚、距離感
- 怖い言葉:自立、自己成長、内省、気づき、新たな視点の獲得
いずれも目的ではなく手段 - 個人よりも社会の方が介入しづらいが、社会への介入もしていると課題が見えてくる
- 自分のセルフケア、健康水準を意識、特に睡眠
2コマ目
- 居住支援
- ケースワーカーかソーシャルワーカーか
- 労力と対価のバランス
あるべき姿に捉われるのではなく、自身の中でバランスを意識 - 就労支援
就労のための情報提供よりも、動機づけ(何のために就労するのか)が先にあるべき
行動しないことを意欲の低下や症状等に帰結するべきではない
自分の人生を豊かにするための就労、という視点 - 社会、組織に対して介入するスキルを身に付けること
効果的な手法を吸収する - 法律・制度も知る、法律への関わり方
一生活者としての視点を持つ - 生活支援システム、公的機関は押さえておく
自傷他害といったいざという時に使えるシステムも - しっかり人とつながっていくこと
社会(人)との接点を持っていること - 自分のコンディション、自分が幸せであること、自分自身の豊かさ・健康さ
8/15 動画を見終えたのでレポートに取り組みます。
8/15 レポート書き終えました。
合格レポート
提出して、合格となったレポートを掲載します。
ご参考になれば幸いです。
丸写しはダメですよ。
私が目指していきたいのは、人権擁護を第一に利用者が自身の人生を豊かにしていくことの個別支援をしながら、研究と社会変革をする精神保健福祉士だ。エネルギーと時間を割く割合は、個別支援5:研究4:社会変革1程度と想定する。福祉への転職前は全く異なる業界で働いていたこともあって、知る精神保健福祉士はごく少数だ。精神保健福祉士としての役割や機能を学習しようにも、そのモデルになる人が常に見えるところにはいない。カンファレンスや勉強会等の機会を大切にして、勤務先法人の別事業所や、利用者支援で連携する機関の精神保健福祉士、精神保健福祉士かどうかは知らないが素晴らしい支援者たちを、学習のモデルとしたい。
講義の中で、「個人よりも社会の方が介入しづらい」という言葉が印象的だった。精神障害者の社会的入院や差別・偏見等、社会問題として認識されていることが、日本社会ではなかなか変わらない。若い頃は憤り、今となってはほぼ諦めているが、もしかしたら、日本は介入しづらい社会か、介入がうまくいきにくい社会か、良い介入があまり行われてこなかったか、効果的でない介入すらあまり行われない社会か、効果的な介入のし方を知らない人が多いのか、社会に介入するということがあまり意識されない社会なのかもしれない。精神保健福祉士は倫理綱領で、社会の変革に貢献することが謳われている。勤務先で個別支援を行いながら、精神保健福祉をめぐる社会の課題について探求し、社会変革のための行動を起こしていきたい。その際課題となるのは、社会に介入するスキルの向上だ。今自分には社会に効果的な介入を行うための知識もスキルもない。
自分の特性として、関心の幅が比較的広く、多くのことをやりたがることが挙げられる。そのため詰め込みすぎになりがちで、常に時間に追われがちである。研究と社会変革にプライベートの時間を充てることについて抵抗はないが、家族との時間や趣味も大切にするなどして、バーンアウトに気を付けたい。
講義の中で、自分のセルフケアや幸せについて触れられていることも印象に残った。これらは福祉入職前の職業生活の中で私が様々探求してきたことで、現在利用者を支援する上で非常に役立っていると感じる。しかしこのような自負が、利用者の主体性を損ねたり、自分の慢心につながったりしないように気を付けることも課題であると考える。
講師講評
「自らも社会システムの一部である」という認識のもと、普段の活動と照らし合わせ、私がお伝えしたかったこと以上に精神保健福祉士としての在り方を考察されている様子が伝わって参り、嬉しく思いました。また同時に、皆様厳しい現場の中で、目の前のクライエントの為に何ができるのかについて日々真剣に試行錯誤されているからこそのお言葉であることも窺えました。私たちがサポートさせていただくクライエントの多くは、本人にとってなんらかの「厳しい環境」に直面しています。
一方で、サポートさせていただく私たちの労働環境の多くも「厳しい環境」と言わざるを得ない状況でもあるかと思います。私たちが社会システムの一部であることを踏まえると、私たちの労働環境が改善することもまた、「社会システムの改善」に繋がるはずです。「専門性を高める為にもっと自己研鑽の時間が欲しい」「ケース1つ41つにもっとじっくりと向き合いたい」などの思いを持ちながらも、その余裕がなくケースを捌くことで精一杯の方も多いのではないでしょうか。
労働環境の改善は、私たちの自己研鑽へのコストを生み、必ずクライエントにも還元されるものです。そこで「クライエントにいかにエネルギーをかけられるかが大事だ」のような価値観で、自らの職業生活の充実や改善を後回しにしてしまうと、システム自体が余裕のないものになっていってしまいます。クライエントのニーズに直接触れながら、自分自身も同時に大切にしていくことは容易ではありませんが、そのバランスを専門性の一部として備えていくこともまた、精神保健福祉士の在り方だと思っています。
皆様が自らの生活を充実させようと願う気持ちが、クライエントへも還元される社会システムを作っていくことを信じて、自分自身にも寄り添える専門家になっていただければ嬉しいです。