こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月、社会福祉士の試験に合格したと思われるので、精神保健福祉士国家試験に向けての学びを始めました。
この記事では、過去問題をしゃぶり尽くします。
↓過去問題はここ↓
社会福祉振興・試験センター>精神保健福祉士国家試験>過去の試験問題
問題76 次のうち、このグループ活動として、適切なものを1つ選びなさい。
Gさんは、R市にあるグループ活動を紹介され、利用するようになった。この活動は、全ての活動内容や運営をメンバーとスタッフの協働で決定・実行するなど、メンバーとスタッフが対等な関係にあり、国際基準の認証を受けて運営されている。イラストが得意なGさんは、この活動を紹介する会報作りに参加するようになった。Gさんの温かみのあるイラストは、メンバーとスタッフだけでなく、会報を読んだ地域住民からも好評である。Gさんは、この活動を通して自信がつき、自らに社会的役割があることを実感している。
次のうち、このグループ活動として、適切なものを1つ選びなさい。
- IPS( Individual Placement and Support )モデル
- ピープルファースト運動
- 自立生活センター
- ソーシャルファーム
- クラブハウスモデル
設問について
精神障害者の地域生活支援システムについての理解が問われる問題。
精神障害者の地域生活支援が、どのような資源やモデル、概念があるか。
正答以外の選択肢についても知っておきたい。
各選択肢について
選択肢1:IPS( Individual Placement and Support )モデル
×
IPSモデルは、ACTモデルを就労支援に応用したもの。
IPSモデルについては、中央法規当該科目テキスト第3版p176。
アメリカで始められたモデルで、ジョブコーチモデルにストレングスモデルを組み込んだもの。
以下はCOMHBOのサイトから引用。
IPS(個別就労支援プログラム)
Individual Placement and Support本人に「働きたい」という希望があれば一般の職に就ける, という強い信念に基づいてサービスを提供する就労支援モデルです。
1990年代前半にアメリカで開発されました。
ケアマネジメントの手法を用いて実践され, 本人の好みや長所に注目した求職活動と同伴的な支援を継続します。
IPSでは, 就労は治療的効果があり, ノーマライゼーションをもたらすと考えられています。基本原則として, 以下のようなことが挙げられます。
COMHBOのサイト
症状が重いことを理由に就労支援の対象外としない。
就労支援の専門家と医療保健の専門家でチームを作ると。
職探しは,本人の興味や好みに基づく。
保護的就労ではなく,一般就労をゴールとする。
生活保護や障害年金などの経済的な相談に関するサーヒスを提供する。
働きたいと本人が希望したら,迅速に就労支援サービスを提供する。
職業後のサポートは継続的に行う。
選択肢2:ピープルファースト運動
×
まず人がいて、障害はその人の一部として後からついてくるものだという発想。
人として、その人の全体像に着目したうえで、その人がもっている固有の要素(教育歴、職歴、障害、その他の歩みなど)に目を向ける。
1973年にアメリカ・オレゴン州で知的障害を持つ人たちにより始まった当事者運動。
選択肢3:自立生活センター
×
自立生活センター=CIL(Center for Independent Living)は、1970年代初頭に米国カリフォルニアバークレーに自立生活運動の拠点としてで生まれた当事者(つまり障害者)主体のサービス機関のこと。
障害を持つ当事者が中心になって運営されている。
選択肢4:ソーシャルファーム
×
ソーシャルファームは、精神病院廃止に伴って地域で暮らし始めた精神障害のある人たちが、支援者と協働で創出した雇用の場がきっかけでできたもので、精神障害者などの障害者に限らず、刑務所出所者、貧困者など社会的弱者といわれている人たちと支援者との共同で展開されている。
ソーシャルファームについては、中央法規当該科目テキスト第3版p176。
選択肢5:クラブハウスモデル
〇
精神障害者の力に着目することを具体化した活動。
クラブハウスモデルについては、中央法規当該科目テキスト第3版p275~。
クラブハウスでは、職員と利用者が対等な関係で、職員の役割は何らかの指示を出すことではなく、利用者が様々なサービスの主体的に取り組むことができるようにマネジメントサービスと行うこと。クラブハウスとして事業を行うためには、クラブハウスインターナショナルの認証を受け、クラブハウス国際基準に基づいて運営することになる。
正答
5(クラブハウスモデル)