こんにちは、ブジカエルです。
2023年2月に社会福祉士国家試験に合格したので、2023年3月に精神保健福祉士養成短期コースに申し込みました。
その学習についての記録です。
この記事は、スクーリングの4日目、精神疾患とその治療について。
構成
- 進め方の説明、自己紹介
- 総論
- 精神疾患各論
先に、スクーリング4日目のレポート課題を確認しておきます。
課題は、講義を受けて学んだことや気づいたこと等、自分の言葉で感想を1000字程度でまとるというもの。
全部見終えてから1000文字書くのは大変そうなので、動画を視聴しながら、頭に浮かぶことを随時メモしていきます。
箇条書きでOK。
講義の後で、この箇条書きを整理+足したり引いたりすれば、レポートの出来上がり。
総論
総論 その 1:精神医学の症状
精神症状学
①意識と意識障害
②自我意識
③知能障害
④記憶障害
⑤知覚の障害
⑥思考の障害
総論 その 2
Ⅰ感情・気分の障害
① 気分の異常
② 感情の興奮性の異常
③ 感情調節障害
④ 病的感情
Ⅱ意欲と行動の障害
欲動の障害
① 自己保存欲の障害
② 種族保存欲の障害: 性欲異常
③ 意志の障害
精神疾患各論
- 統合失調症
- 気分障害
– 単極性うつ病と双極性障害(躁うつ病)
– 持続的感情障害等 - 不安障害
– パニック障害、全般性不安障害、強迫性障害、特定の恐怖症
– 社会恐怖 外傷後ストレス障害及び適応障害
– 身体症状症および関連症、心身症 - 生理機能に関連する精神障害
– 摂食障害
– 睡眠障害 - アルコール関連精神障害
- 薬物依存
- 人格障害
– Ⅰ Cluster A :奇妙で風変わり、他者への不信感、内向的で社会的孤立が目立つ群
妄想性人格障害、統合失調質人格障害、統合失調型人格障害
– Ⅱ Cluster B: 演技的、感情的で不安定さが特徴である群
反社会的人格障害、境界性人格障害、演技性人格障害、自己愛性人格障害
– Ⅲ cluster C:不安や恐怖を感じやすく、自分が悩む、内向的な群。神経質で、不安障害に近い。
回避性人格障害、依存性人格障害、強迫性人格障害 - せん妄と器質性精神障害(認知症、脳炎)
– せん妄
– 器質性精神障害:皮質/皮質下認知症、脳腫瘍、てんかん、 - 身体疾患に伴う精神障害
症状性精神障害:脳の関与は2次的、脳以外の身体疾患が基礎になって起こる精神障害
内分泌疾患
① 甲状腺機能の異常
② 副腎皮質機能の異常
③ 性腺機能低下症
④ 月経・生殖機能と精神障害 - 発達障害
薬物治療
- 抗精神薬
- 抗うつ薬
- 気分安定薬
- 抗不安薬
- 睡眠薬
- 精神刺激薬
- 抗てんかん薬
- 抗認知症薬
精神療法
Ⅰ個人精神療法
① 支持療法
② 洞察療法
③ 訓練療法
④ 表現療法
⑤ 特殊な身体療法と環境療法
4日目も動画。
3日目までは1.25倍速で視聴したのですが、4日目の講師は早口で(動画の再生速度を速める編集をしてあるのかも)、活舌があまり良くはないのか?1.25倍速にできませんでした。
8/9、一応レポートを書き終えたのでしばらく温めます。
合格レポート
提出して、合格となったレポートを掲載します。
ご参考になれば幸いです。
丸写しはダメですよ。
精神科医療の現場で長年最前線で患者に接している講師の講義には重みがあり、圧倒された。物心ついた時から大人になるまで精神疾患の診断を受けてそうな人が身近にいたことがなく、40代半ばで障害福祉の仕事に就くまでは、精神障害については書籍等で読んだことがあるだけ、公共の場や勤務先で少し変わっている人を時折見かける程度だった私にとって、講義で取り上げられた症例の印象はどれも「重い」。
患者自身やその家族はもちろん、医療や福祉を含む周囲の誰もが大変になりそうな症例ばかりで、不安になる。自分は自身の感情をコントロールしながら適切に対応できるだろうか。自分の価値観がつい表に出てしまわないだろうか。クライエントの予想外の言動や、看護師が額から大量の血を流している等想定を超える状況に、自分はどう反応するだろうか。人格障害や薬物依存の人との適切な接し方とは、どんなものなのだろうか。スキル向上に努め、適切な支援を行えるようになりたい。
精神疾患を持つ人が増えていることや、統合失調症の治療経過は発展途上国の方が良好である報告があると知り、現代の日本で人が生きていくことの大変さを改めて思う。1万年前と比べると、家族を含む人間関係はどのように変化したか。100年前と比べると、学校や勤務先での人間関係はどのように変化したか。生殖のあり方や生育環境、食事や身体活動の変化、技術の進化、社会の変化が人間の脳にどのような影響を及ぼしているのか。疑問は尽きないが、私たちが今生きている社会は、繊細な人やマイノリティにとって生きやすいものではないと言えよう。しかも急速に変化するので適応し続けようとするだけでも大変だ。個人の努力で社会を変えるのは不可能に近いが、志を同じくする人たちと連携・連帯して社会に働きかけ変化を起こし、精神疾患になりにくい社会、精神疾患や障害があっても生きやすい社会を創造できるかもしれない。
精神疾患について学んでると、長年忘れていた自分の過去の状態を思い出す。不調で胃腸科等を受診したものの検査の結果異常なしで終わってしまったことや、精神的に非常に辛かったが心療内科等の受診を思いつきもしなかったことが何度かあった。いずれも本当は心療内科等の治療を受けるべきだったのかもしれないが、心身を整えるために行ってきたバランスの良い食事、運動、瞑想、社会について知る事等の様々な努力の全てが今活きている。薬物療法は有意義ではあるが、薬物偏重には疑問を感じる。そんな私にとって、薬物以外の視点が不可欠と語られる鹿島先生のような医師の存在はとても心強い。薬に頼りがちなクライエントが、薬以外の視点を持ちたくなるような支援をしたい。
講師講評
【精神疾患とその治療 講評】
受講者の中には、すでに市役所の生活援護課や就労支援事業所、児童発達支援事業所、地域包括支援センター、サポートステーション、障碍者施設、グループホーム、特例子会社、クリニックや病院などの職員、相談員や指導員、あるいは社会福祉士、スクールカウンセラー、言語聴覚士、看護師としてご活躍している方がおられ、それぞれの立場からの貴重なご意見やご感想がとても参考になった。自分の職場で経験した、精神障害であった、もしくはそのように感じられたケースをご紹介してくれている方が多く、授業内容を踏まえつつ、その病態や行った対処法を謙虚に振り返っておられ、熱意を感じさせられた。誰もが私の拙い授業内容から得られた知識を少しでも患者さんのために生かそうと考えておられ、大変恐縮の極みであった。授業内容では、統合失調症には幻覚妄想といった目立つ症状に加え、自発性、意欲の低下や感情鈍麻と言った目立たない症状がみられること、うつ病の方の接し方では、本人のあり方を否定せず、その人なりの努力を認め、元気づけるような接し方が重要であること、さらには、妄想性人格障害、境界性人格障害といった人格障害は周囲に被害的、感情的になりやすく、接し方は穏やかにしながら、慎重に行う必要があり、時には行動面での限界設定が重要になる、といった説明が受講者の印象に残ったようであった。さらには、精神医療で用いられる様々な向精神薬についての効果や副作用についての説明が役に立ったという感想も少なくなかった。また、精神疾患や症状の種類の幅広さと多様さ、及び精神疾患の発症や経過には遺伝的な素因と心理的なストレス、患者さんが置かれた環境が影響する可能性があるということを理解され、改めて精神疾患を身近に、リアリティを持って感じられたという方も多かった。なお、治療に当たっては薬物療法に加え、患者さんの気持ちに寄り添い、患者さんの努力を肯定し、患者さんを支持する言葉による精神療法が重要になることもご理解頂けたようだった。さらには、多業種が連携し、それぞれの専門性を生かして、患者さんの生物学的側面、心理的側面、社会的側面を最大限踏まえた働きかけを行うことが重要であり、精神保健福祉士にはそのスムーズな連携や協力を促す役割があることを精神保健福祉士を志す皆さんの多くが自覚しておられた。私は、治療スタッフの一員である1精神科医としてそれを頼もしくも、喜ばしくも感じた。病める現代社会と数知れない患者さんのために、どうか引き続き初心を忘れずにいて頂きたいと願うばかりである。