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社会福祉士学習の記録|レポート(23) 第5回(5)『相談援助演習』④

レポート課題に取り組むカエルのイラスト

この記事は、社会福祉士養成課程(通信)の23番目のレポート(科目は「相談援助演習」)に関することをまとめたものです。

以下の記事にまとめた手順に沿ってレポートを作成する準備を進めました。

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目次

レポートは2択

レポートの課題は、以下の2つから選べました。

(a)DVは何故起こるのか、支援体制の現実はどうなっているのか。様々な資料を基にして考察し、社会福祉士に求められる姿勢と社会的課題を論述しなさい。

(b)「ハンセン病の歴史」を調べ、差別をなくすために専門家としての社会福祉士に問われる責任を考察し論述しなさい。

どちらもとても重要な問題で関心を寄せていることなのでとても迷いましたが、ハンセン病はDV問題よりも少し長く、30年年来関心を持ち続けてきたことなので、(b)にしました。

レポート作成の手順

毎度恒例、「社会福祉士養成通信課程で提出するレポートとその作成方法について【土台=基礎編】」の「レポート作成の手順」に沿って作業を行っていきます。

テーマ分析

「「ハンセン病の歴史」を調べ、差別をなくすために専門家としての社会福祉士に問われる責任を考察し論述する」というテーマが、どのような内容を期待して設定されたのかを考えます。

また、社会福祉士養成通信課程におけるレポートは、

  • 学習を進めているよ!ということを学校に知らせる
  • こんなふうに理解しているよ!ということを先生に知らせる

ということも目的としていると考えられるため(参考:社会福祉士養成通信課程で提出するレポートの意味)テキストの内容を踏まえつつ、少し発展させたレベル内容も盛り込めるとベターかと思います。

今回のレポートは、

  • ハンセン病の歴史
  • 差別をなくすために専門家としての社会福祉士に問われる責任についての考察

以上2点が端的にしっかり書けていれば(=本質的なところが押さえてあれば)、及第点はもらえるでしょう。

なお、本レポートの科目は「相談援助演習」なので、社会福祉士に求められる相談援助に係る知識と技術について念頭に置き取り組む必要があると考えられます。

材料を集める

レポートを書くにあたって必要な材料を集めます。

学校指定のテキストの中や、テキストに出てきた資料から主に材料を探します。

材料を集める

ハンセン病とは

ハンセン病は「らい菌」という細菌に感染することで引き起こされる感染症の一種。かつては「癩」と呼ばれていましたが、差別的なイメージがつきまとうことから、現在はらい菌を発見したアルマウル・ハンセンにちなんで「ハンセン病」と呼ばれている。

ハンセン病の歴史

参考

概要

  • 人類の歴史上もっとも古くから知られ、恐れられてきた病気の一つである。古代中国の文書、紀元前6世紀のインドの古典、キリスト教の聖書など、数多くの古い文書に記述が残っている。ハンセン病は、有史以来、天刑、業病、呪いなどと考えられて忌み嫌われ、外見と感染に対する恐れから、患者たちは何世紀にもわたり社会的烙印(スティグマ)を押されてきた。
  • 日本では8世紀につくられた「日本書紀」にハンセン病に関して記録が残されている。
  • 近代以降の国のハンセン病対策は、患者の隔離を基本とするもの。
  • 1907(明治40)年に明治40年法律第11号(通称「癩予防ニ関スル件」)が成立し、療養の方法がなく屋外で生活している患者(放浪患者)を療養所に隔離することが定められた。
  • 1931(昭和6)年「癩予防ニ関スル件」改正。全ての患者を本人の意思にかかわりなく強制的に隔離できるようになり、「強制隔離」が始まった。強制隔離の方針のもとで患者の隔離を推し進めるための「無癩県運動」では、都道府県ごとに患者のあぶり出しと隔離を行い、患者がいない状態を実現することを目的として官民合同で取り組まれ、患者の発見を容易にするために密告が奨励され、強制力をともなった官憲による連行も行われた。
  • 第二次大戦後も強制隔離政策を継続する「らい予防法」が制定され、苦難の歴史が続いた。
  • 1873年にノルウェーのハンセン医師が「らい菌」を発見。
  • 1943年には米国で「プロミン」がハンセン病治療に有効であることが確認されたのを契機に治療薬の開発が進んだ。
  • 1981年にWHOが多剤併用療法(MDT)をハンセン病の最善の治療法として勧告するに至った。ハンセン病は薬による治療だけで治すことができる。入院する必要もなく、仕事や通学を継続しながら治療できる普通の病気となっている。
  • 1996年「らい予防法」廃止
  • 1998年ハンセン病国家賠償請求訴訟
  • 2001年に同法による国家賠償請求が認められた。
  • 2008年「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」が成立(施行は2009年、通称「ハンセン病問題基本法」)。
  • 現代のハンセン病問題:差別を恐れて家族から患者が出たことをひた隠しにして生活している人がほとんど。国が行った強制隔離の爪痕は未だに癒えていない。

    差別をなくすために専門家としての社会福祉士に問われる責任について

    倫理綱領から

    • (前文)われわれ社会福祉士は、すべての人が人間としての尊厳を有し、価値ある存在であり、平等であることを深く認識する。
    • 原理(人間の尊厳、人権、社会正義、集団的責任、全人的存在)
    • (倫理基準Ⅰ クライエントに対する倫理責任 )10.(差別や虐待の禁止) 社会福祉士は、クライエントに対していかなる差別・虐待もしない。等
    • (倫理基準Ⅱ 組織・職場に対する倫理責任)5.(組織内アドボカシーの促進) 社会福祉士は、組織・職場におけるあらゆる虐待または差別的・抑圧的な行為の予防および防止の促進を図る。等
    • (倫理基準Ⅲ 社会に対する倫理責任 )1.(ソーシャル・インクルージョン) 社会福祉士は、あらゆる差別、貧困、抑圧、排除、無関心、暴力、環境破壊などに立ち向かい、包摂的な社会をめざす。 等

    レポートの結果と評価のポイント

    • 点数 76点
    • 総合評価 B

    惜しい!
    あと4点でAでした。

    項目別評価は、

    • 課題の理解度 A
    • 論旨と構成 B
    • 自己の見解 B

    ご担当の先生からのコメントから察するに、私の課題の読み方が浅かったようです。

    ハンセン病は他の差別の根源を学ぶための重要な材料なので、差別に関する課題を発見するには、

    • 歴史の中に問題を正確に知り、人間のこころを知る事、差別された人々の思いを熟知するまで学ぶべし。
    • 知り、事実確認し、考えるべし。
    • どんな過ちがあったのかを厳しく点検するべし。
    • 差別意識は「普段は見えない」としても、継承されるのはどこかで見える化して教えていることは無いのかを考えるべし。
    • 具体的に捉えて、深く考察し、検証するべし。

    ということでした。

    深読みしてもBになるし、浅くてもBになるし。

    各科目の担当講師の感覚もそれぞれだから、これは運か?

    それとも、相談援助演習は社会福祉士の業務の根幹を支える科目なので、深い考察が求められているのか?

    社会福祉士国家試験の受験資格を得るためのレポートなので、合格点がもらえたからひとまずは良しとしますが、自分の技量や感覚を磨きより良い支援を行っていくためには、やはり先生のご指摘はごもっともなのでした。

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    この記事を書いた人

    このブログを運営しているブジカエル、カエル好きですがカエルにはあまり詳しくありません。精神障害者の地域生活を支援する精神保健福祉士、社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント。旅好き、学び好き、放送大学12年目のマルチポテンシャライト。科学的な幸福の研究に興味津々なポジティブ心理学実践インストラクター。健康管理好き、2013年に健康管理士、食生活アドバイザー3級&2級を取得。
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