この記事では、社会福祉士養成課程(通信)の第2番目のレポート(科目は「相談援助の基盤と専門職」)に関することをまとめました。
お忙しいでしょうから、ぜひ必要な個所に絞って見てくださいね。
下記記事にまとめた手順に沿ってレポートを作成する準備を進めました。
レポートは2択
レポートの課題は、以下の2つから選べました。
(a) 社会福祉士の役割と意義について
~今日の社会における社会福祉士の役割と意義について述べなさい。
(b) 相談援助における権利擁護の意義について
~現代社会における虐待等の人権侵害の現状を踏まえて、権利擁護の意義について述べなさい。
私の感覚で、(a)の方が断然書きやすそうだったので(a)にしました。
レポート作成の手順
では、「社会福祉士養成通信課程で提出するレポートとその作成方法について【土台=基礎編】」の「レポート作成の手順」に沿って作業を行っていきます。
1. テーマ分析
「社会福祉士の役割と意義について~今日の社会における社会福祉士の役割と意義について述べなさい。」というテーマは、どのような内容を期待して設定されたのかを考えます。
また、社会福祉士養成通信課程におけるレポートは、
- 学習を進めているよ!ということを学校に知らせる
- こんなふうに理解しているよ!ということを先生に知らせる
ということも目的としていると考えられるため(参考:社会福祉士養成通信課程で提出するレポートの意味)テキストの内容を踏まえつつ、少し発展させたレベル内容も盛り込めるとベターかと思います。
具体的には、以下の要件をクリアするレポートにしようと思います。
- 現代社会、特にここ数年~10年の間に顕著な現象を踏まえる
- 上記の中において、社会福祉士が果たせる役割、つとめるべき役割
- 上記の中において、社会福祉士が存在する・介入する意義
- テキストを踏まえる
- テキスト以上のことも盛り込む
- 自分なりの見方や意見を内容に含める
後日送られてきた解題によると、自分の目指す社会福祉士像とは何かと自分に問いかけ、社会福祉士の役割や意義について考えてみることが大切であり、また資格取得後も自分に問い続けることが社会福祉士としての役割を担う人に課せられるとのことでした。また、そのことが社会福祉士の存在意義でもあると。
社会福祉士の意義を高めていく貴重な人材(人財)となるべく、そのことについて考えてほしいという意図の課題でした。
2. 材料を集める
レポートを書くにあたって必要な材料を集めます。
学校指定のテキストの中や、テキストに出てきた資料から主に材料を探します。
テキストに記載されている参考文献にもできれば目を通したいのですが、全てに目を通す余裕は正直言って全然ありません。参考文献は申し訳程度の活用とします。
まずは、語句の意味・定義を明確にします。(次項にまとめておきます。)
例えば、
- 社会福祉士とは
- 相談援助とは
- 今日の社会と、今日の社会における福祉
現代、特に近年に顕著と思われる社会の変化、現象で社会福祉士が必要とされること - 社会福祉の4領域
- 社会福祉士の役割(一般論)
- ソーシャルワークとは
など。
これらを踏まえて、自分なりに解釈し直した社会福祉士の意義と役割をレポートに書けるようにします。
語句の意味・定義を把握
社会福祉士とは
社会福祉士は、専門的知識及び技術をもって福祉に関する相談援助を行う、ソーシャルワークの専門職である。
(定義)
第2条 この法律において「社会福祉士」とは、第28条の登録を受け、社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者(第47条において「福祉サービス関係者等」という。)との連絡及び調整その他の援助を行うこと(第7条及び第47条の2において「相談援助」という。)を業とする者をいう。出典:社会福祉士及び介護福祉士法
多様化するニーズに応え、国民が安心して生活できる社会を実現するために、専門的な知識や技術をもって相談・指導にあたる専門職であり、(以下略)
『相談援助の基盤と専門職①』16ページ
相談援助とは
社会福祉における相談援助とは、
- 福祉に関する相談に応じ
- 助言する
- 指導する
- 福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者(福祉サービス関係者等)との連絡、調整
- その他の援助を行う
こと。
今日の社会と、今日の社会における福祉
社会は絶えず変化している。その変化の中には、進化・発展する側面もあるが、人の生活や権利を脅かす負の側面もある。
特に今日において特徴的な変化は以下の4点。
- 人口減少と少子高齢化
- 労働市場の変化
- 家族の変化
- 格差の拡大
福祉の変化としては、地域福祉の主流化と利用者の主体化。
社会福祉士がいる場所
社会福祉の領域は以下4つ。
- 高齢者
- 障害児・者(身体障害児・者、知的障害児・者、精神障害者)
- 児童
- その他生活困窮者等(低所得者、母子家庭、婦人保護その他)
社会福祉士の役割
社会福祉士には、
- 総合的・包括的な援助
- 多職種連携のチームアプローチ
- 多機関による包括的支援体制の構築
といった質の高いソーシャルワーク実践とその理論化が求められている。(手元のテキスト57ページ)
社会福祉士は、多様化するニーズに応え、国民が安心して生活できる社会を実現するために、専門的な知識や技術をもって相談・指導にあたる専門職であり、各種相談機関(略)や福祉施設(略)、あるいは医療機関などを主な実践の場としている。
出典:『相談援助の基盤と専門職①』16ページ
ソーシャルワーカーに求められる役割は、ニーズや問題の性質によって異なるが、おおむね次のように整理される。
- 相談援助者(詳細は省略)
- 支援者、弁護者(詳細は省略)
- 管理者、保護者(詳細は省略)
- 仲介者、調停者(詳細は省略)
- ネットワーカー(詳細は省略)
- ケースマネジャー(詳細は省略)
- エデュケーター(詳細は省略)
出典:『相談援助の基盤と専門職①』18ページ
国や自治体が定める各種制度において、それぞれの制度趣旨を達成するため、社会福祉士が配置されている。
出典:厚生労働省:社会福祉士に求められる役割等について
ソーシャルワークとは
ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。
出典:ソーシャルワーク専門職のグローバル定義
中核となる任務
- 社会変革
- 社会開発
- 社会的結束
- 人々のエンパワメント
- 人々の解放
ソーシャルワークの原理
- 社会正義
- 人権
- 集団的責任
- 多様性尊重
国家試験に向けての対策
「相談援助の基盤と専門職」は、社会福祉士を目指す人の基盤。
高得点を獲得できるよう、しっかりと学習を進めたい科目です。
担当の先生からは以下のような対策が示されました。
- 試験対策として優先的に学習したいのは、大項目である「相談援助の理念」「専門職倫理と倫理的ジレンマ」の2点。
- 社会福祉士資格の根拠法となる社会福祉士及び介護福祉士法は、法制定の背景から、現行法に至る改正内容をはじめ、どこが問われても答えられるように。つまり丸暗記ってか。
- 遵守すべき条文や諸制度等の理解と、職業倫理としての倫理基準である社会福祉士(ソーシャルワーカー)の倫理綱領等を日常的に利用する習慣を身に付けること。
- 他の科目と密接に関連する学習内容は、個別の学習を着実に積み重ねていくこと。